帰路
外も暖かくなり、宿を出る。
ホームで飲み物を買い、列車に乗り込む。
4両編成のローカル線を走る古い列車は、ガタゴトと音をたてながら山沿いを走った。
記憶は断片的になっていくから、旅はいつも「要約」されていく。
でも、本当に大事なのは、「要約」されずに忘れられた部分ではないんじゃないかと思う。
それは文字で書くにはあっという間に通り過ぎていくものだから、僕は1/125のスピードで記録する「カメラ」を持つ。
(草津 fin.)
by ape-limited
| 2009-03-28 18:41
| Monochrome gaze